- 2022.08.26
- 棟下式
千葉県船橋市にて『棟下式(むねおろしき)』が執り行われました。
2022年8月吉日、千葉県船橋市にて『棟下式(むねおろしき)』が執り行われました。
執り行ったのは、施主様ご家族が42年の間過ごされ、亡きご主人様との思い出がたくさん詰まった建物です。ご長女様が誕生されたことをきっかけに土地を購入され、後にご長男様が誕生されたことを期に、注文で建築されました。設計はご主人様が、建築は知り合いの大工さんに依頼し建てられたそうです。
当日は施主様とご長女様が参列され、建物へのお別れと思い出を振り返る機会となりました。
広々とした庭には見事な木々が植わっており、年に1回は植木職人が手入れを、それ以外はご主人様が手入れをされていました。当時、施主様は草むしりを担当。手作業なので10日くらいかかり、後ろ振りくとむしったそばから草が伸びていたというエピソードも。
中でもご主人様はゴムの木がお気に入りで、冬には庭の真ん中に温室を作り、暖かくなると解体することを毎年繰り返し大切にされていました。物を作ることが好きで、玄関の棚やキッチンの造作家具はご主人様の手作りとの事です。
施主様は、春の初めには華やかに咲き誇り、秋には穏やかな紅葉を見せてくれるしだれ梅の木が大好きでした。みかんの木は毎年90個ほどおいいし実がついていましたが、どちらの木もご主人様が亡くなったとたんに枯れてしまったそう。お父さんが持って行ったのね、好きだったから。と感じられていたそうです。
その他にも庭で家族でBBQをしたこと、お正月には会社の関係者20人ほどが集まり正月早々から料理を作ることが大変だったことなど、たくさんの思い出をお話しくださいました。
施主様に棟下式をされて後のお気持ちを伺いました。
「棟下式をされてみていかがでしたか?」
「ご丁寧にこんなことまでして頂いて本当ありがたかったです。色々あったなと、たくさんのことが思い出され、思わず泣いてしまいました。」
「どんな思い出が浮かばれましたか?」
「子ども達との思い出ですね。思春期には大変なこともあり、それこそ怒鳴ったり、抱きしめたこともありました。思い出すのは子ども達とのこと、この家は子どもの成長と共にありました。」
溢れる思いが伝わってきて、感慨深く大切な思い出を共有させていただきました。
切り出した思い出深いしだれ梅の枝は後日色鉛筆にリメイクし、施主様の手元に戻る予定です。
中央グリーン開発では今後もこの「棟下式(むねおろしき)」を、広く業界の新しい文化として広めていくべく取り組んでいきます。