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/まちのコンテンツを有効活用!/東武線沿線が『リノベーションまちづくり』で魅力的に進化中!?今、全国から注目を集める埼玉県草加市の『まちづくりの秘密』を取材しました!09「シェアアトリエつなぐば」は、第1回リノスクで誕生した「つなぐば家守舎株式会社」が運営する施設。趣あるアパートをリノベーションしたスペースにはシェアアトリエ、カフェ、託児室、美容室などがあり、子育て中の母親が活き活きと働いています。代表取締役の小嶋さんは、もともと川口市で設計事務所を営んでいました。そこでは同年代の事業者たちがお互いの子どもの面倒を見合いながら仕事をする環境があり、仕事や子育てを通じたつながりの素晴らしさを実感していたといいます。「母親たちが子連れで働くことができる環境をつくりたい」と感じていた松村さんは、リノスクに参加し、子連れで働けるシェアアトリエを事業として提案しました。そしてリノスクに講師として参加していた小嶋さんと意気投合。「仕事につながる」「母親とつながる」「地域につながる」という3つのコンセプトを実現するための場の創出へと動き出したのです。リノベーションまちづくりって?一足先に魅力が増加中の草加市のプレーヤーに取材しました!まちづくりのエンジン!リノベーションスクールとは?「リノベーションスクール(通称:リノスク)」は、まちづくりの担い手の発掘・育成を目的として全国で展開されているワークショップです。市内外から集まった受講生がグループを組み、実在する遊休不動産やオープンスペースを題材に、地域経営課題を解決する事業計画を作成していきます。草加市は2016年にリノスクを開始。ここからすでに9店が誕生し、草加の新たなまちづくりを推進するキープレイヤーとして活躍しています。シェアアトリエつなぐば小嶋直さん/松村美乃里さんそして2018年、築30年のアパートをリノベーションし、「シェアアトリエつなぐば」が誕生。様々な困難に直面しながらも、出会った仲間や、紡いだ近隣とのつながりが、今の「シェアアトリエつなぐば」をつくるうえでの基盤になっています。最初は「他人事」という感覚で参加していたメンバーにも、イベントや新しい企画を一緒に運営していくなかで、次第に「ここは自分がやりたいことを表現する場所」という感覚が芽生え、単なる「個人事業主の集まり」という以上の「人と結びつくことの幸せを分かち合う場」という意識が根付いていきました。オープンしてから4年間で、メンバーのみならず地域とのつながりも確実に強くなっています。今年6月25日には、市民がお気に入りの本を持ち寄り、それを貸し出す「さいかちどブンコ」がオープン。「つなぐばと合わせて、この手作りの図書館を地域のリビングとして、気軽に人が集まり、つながる場所にしていきたい」と、小嶋さんと松村さんは明るい笑顔で語ってくれました。「仕事」「母親」「地域」をつなぐ̶̶。人と結びつく幸せを分かちあう場を、このまちにシェアアトリエつなぐば小嶋直さん/松村美乃里さん約30cm四方の本棚を借りることで、自分の好きな本を置くことができる「さいかちどブンコ」。「愛読書には、その人の個性が出る。本の貸し借りで、新しい交流ができたら面白い」と、その目的を語る2人。草加市は2015年、 全国でムーブメントとなっていた『リノベーションまちづくり』構想の導入を決定。民間主導のプロジェクトを興し、それを行政が支援することで、地域経済の活性化や新しい都市型コミュニティ形成の実現を目指しています。その狙いは「まちに暮らす人たちが豊かになる」「まちに面白い人たちが集まる」こと。導入から7年、草加のまちには次々と魅力的なお店が誕生し「草加で時間を過ごそう、お金を使おう、人生を楽しもう」という考えが広まって、地域の中で人・モノ・お金の循環が生まれています。まちのプレーヤーを取材!①築30年のアパートをリノベーションした「シェアアトリエつなぐ築30年のアパートをリノベーションした「シェアアトリエつなぐば」。1階と2階をつなぐ階段は、小嶋さんがポラスの「棟下式」ば」。1階と2階をつなぐ階段は、小嶋さんがポラスの「棟下式」に参加した際にもらった廃材を活用。に参加した際にもらった廃材を活用。

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