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新しい価値観に基づいた街づくりの指針に役立てたい̶̶ポラスグループと早稲田大学が共同研究を行うことになった経緯と、この研究の目的をお聞かせください。岡村:「人口減少」「少子高齢化」「空き家増加」など、これから日本で顕著になってくる社会問題を考えるにあたり、新しい郊外のあり方を模索していかなければならないとの思いから、2017年から協議を始め、2020年度に共同研究がスタートしたのですが、そんな最中、コロナ禍により社会情勢が一変しました。新しい価値観に基づいた街づくりの観点からも、この研究の意義はさらに深くなったと思います。小林亮:私たちとしても、住宅を販売し終わったあと、そこに暮らすお客様の本音を収集しきれていないという思いがありました。今回集まったご意見をもとに、土地を買い、開発する前の段階からコミュニティ形成のモデルを構築することができれば、分譲地の特徴に則したコミュニティを自然とつくりあげることができるようになると期待しています。小林雄:住宅を販売する側の私たちが直接お客様にご意見を伺うと、なかなかネガティブな要素は言いにくいものです。今回は第三者の立場で早稲田大学さんがヒアリングし、実際に住んでいる方々の本音を聞き出せたということに意義があると思います。岡村:実際に話を伺ってみると、コミュニティの中心になっている管理組合の方々の意識の高さに驚かされました。街づくりへの熱量や知識レベルを感じるにつけ、この方々の存在こそがポラスさんのブランド化につながっているのだろうというのが、第三者としての率直な感想です。ポラスグループでは、早稲田大学との産学連携で「コミュニティによる街づくり」に関する共同研究を進めています。これまでにポラスグループが開発した分譲地の管理組合へのヒアリングを通じて、コミュニティ形成に関する取り組みや現状の課題を見える化。魅力的な街づくりに貢献する汎用性の高い手法を検討することで、最終的には郊外市街地の維持再生に向けた街づくりの指針を策定しようというものです。2月14日、中央グリーン開発において行われた調査報告会後に、双方の関係者に集まってもらい、今回の調査内容を踏まえた座談会を行いました。早稲田大学建築•まちづくり リーサチ•ファクトリー岡村 竹史(早稲田大学リサーチイノベーションセンター主任研究員)林 書嫻(同研究助手)ポラスグループ×早 稲 田 大 学産学連携共同研究 ~コミュニティによる街づくり~魅力的な街づくりに貢献するコミュニティのあり方とは?座 談 会11

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